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Biotechnology Reportsへの論文掲載のご案内
2025年5月16日に大阪公立大学大学院工学研究科の東 雅之教授・尾島 由紘准教授との研究成果が国際学術誌「Biotechnology Reports」のオンライン速報版に掲載されました。
論文タイトルは「Induction conditions that promote the effect of glycerol on recombinant protein production in Escherichia coli」です。
概要は下記の通りです。
大腸菌は組換えタンパク質生産の宿主として広く利用され、グルコースやグリセリンなどが基質として用いられますが、グルコースを基質とするとカタボライトリプレッションにより、グリセリンを基質とすると増殖低下により、それぞれ生産性が低下することが知られています。本研究に於いて、グルコースとグリセリンの両方を培地へ添加する事で、グルコースに比べてインスリンの前駆体であるプロインスリン生産量が3~4倍に増加する事が確認出来ました。また、細胞の培養時間が約5時間短縮され、培養効率も改善されることが分かりました。
本成果は、プロインスリン以外にも多様な有用タンパク質の生産効率向上へ貢献することが期待出来ます。